抄録
急性胆嚢炎153例に対して施行された内視鏡的経乳頭胆嚢ドレナージ(endoscopic naso- gallbladder drainage;ENGBD)の有効性と問題点についてretrospectiveに検討した.施行理由は,抗凝固剤服用症例が53例(約34.6%)で主な理由であったが,次に無石胆嚢炎あるいは胆嚢癌合併を疑う症例35例(約22.9%)が多い理由であった.手技成功率は約87.6%,奏効率は約97.8% であった.症状改善までに要した期間も約3.2日間であった.偶発症は全体で11例(約7.2%)であり,胆嚢管穿孔を1例に経験した.また,胆嚢癌の術前発見を3例(約1.96%)指摘可能であり,二期的な追加手術を回避しえた.手技完遂までの時間も平均約25.1分であり,比較的短時間で完遂可能であった.さらなるデバイスの改善や技術の進歩が期待されるが,現時点でも有効な方法であると考えられた.