日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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症例
内視鏡下生検にて診断し得た胃放線菌症の1例
南野 弘明町田 浩久富永 和作亀田 夏彦岡崎 博俊谷川 徹也渡辺 憲治渡辺 俊雄藤原 靖弘大澤 政彦荒川 哲男
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2011 年 53 巻 2 号 p. 262-269

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抄録
症例は37歳の女性.白血病の再発に対する化学療法施行中に,嘔気と心窩部痛が出現した.上部消化管内視鏡検査にて,胃の広範な領域に著明な粘膜肥厚・浮腫と発赤を認めた.生検病理組織にて胃放線菌症と診断し,抗菌薬で保存的に治療し得た.本邦で現在まで報告されている胃放線菌症6例は,悪性疾患が疑われ外科切除が施行されている.今回われわれは,内視鏡下生検にて診断し,保存的に治療し得た胃放線菌症の一例を経験した.
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© 2011 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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