抄録
食道静脈瘤のすだれ様血管走行部は大多数のすだれ型と少数のパイプライン型に2分類される.内視鏡的巨木型食道静脈瘤は門脈造影上Pipeline stemを呈する.この巨木型食道静脈瘤即ちPipeline varixは造影検査上もすだれ様静脈を介さない一本の食道静脈瘤で内視鏡的には口側高位では多分岐するが胃噴門部小弯より連続して一条のみが大径で高位の食道静脈瘤を形成するものである.また,亜型のPipeline varixも存在する.診断は通常内視鏡検査でも可能であるが,経皮経肝門脈造影や硬化療法時の内視鏡的静脈瘤造影,超音波内視鏡検査などで確診し同時に供・排血路も把握しておく.これを術前診断せずに内視鏡治療を始めると難治であるばかりでなく危険である.しかし内視鏡的結紮術併用硬化療法(endpscopic injection sclerotherapy with ligation;EISL)の導入により安全な治療が可能になった.