日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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症例
漢方薬が関与したと考えられる若年女性発症の特発性腸間膜静脈硬化症の1例
小寺 隆元上尾 哲也石田 哲也永松 秀康高橋 健占部 正喜成田 竜一向井 亮米増 博俊若杉 健三
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2012 年 54 巻 3 号 p. 455-459

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抄録
症例は31歳女性.5年前より漢方薬を内服していた.3年前より原因不明の右下腹部痛を自覚し,今回当院受診した.腹部単純X線検査にて右下腹部に線状の石灰化を認め,腹部CT検査にても,上行結腸周囲の血管に石灰化を認めたため,特発性腸間膜静脈硬化症が疑われた.大腸内視鏡検査では,粘膜所見は乏しいものの,盲腸から上行結腸にかけての生検組織で粘膜固有層の間質に膠原線維の沈着と静脈壁の線維性肥厚を認め,特発性腸管膜静脈硬化症と診断した.本疾患は,中高年に多い疾患ではあるが,自験例のように若年でも起こりうる.原因不明の腹痛を来たす疾患の一つして,年齢を問わず,内視鏡医は考慮すべきである.
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© 2012 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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