抄録
症例は70歳,男性.近医の腹部エコーで腹水を指摘された.腹水の原因となり得るような既往歴はなく,血液検査で炎症反応とCA125の上昇(107.8U/ml)を,画像検査で少量~中等量の腹水を認めるのみであった.腹水中のadenosine deaminase(ADA)が81.7IU/l,CA125が241U/mlと上昇していたが,悪性細胞は認めなかった.
QuantiFERON®TB-2Gの結果から結核性腹膜炎を疑い,腹腔鏡検査にて確定診断に至った.原因不明の腹水の原因として本疾患を鑑別することが重要であり,その診断に腹腔鏡が有用と考えられた.