抄録
症例は20歳,女性.主訴は心窩部痛,下腿浮腫.初診時血液検査で末梢血好酸球分画の増加と低蛋白血症を認めた.上部消化管内視鏡検査では胃体部に発赤,腫大した皺襞,びらん,及び白色滲出物の付着を広範に認め,生検組織で粘膜内に多数の好酸球が浸潤していた.腹部超音波検査と腹部CT検査で層構造の保たれた胃壁の肥厚と少量の腹水を認めた.蛋白漏出シンチグラフィーより蛋白漏出性胃腸症を伴う好酸球性胃腸炎と診断した.本症例はステロイド剤を使用することなく,プロトンポンプ阻害剤と粘膜保護剤のみで症状,検査所見とも短期間で改善した.