2013 年 55 巻 8 号 p. 2220-2227
【背景】産学官・医工連携Kagawa NOTES projectは,pure NOTES開発の第一歩としてhybrid NOTES関連手技であるEFTRに取り組んできた.EFTRと必要な機器開発につき検討した.【方法】2009年から2011年までにhybrid NOTESを施行された10例(GIST 9例,神経鞘腫1例)を対象とした.術式,平均術時間,術後合併症,在院日数を検討し,必要な開発機器を検討した.【結果】平均術時間311分で腹腔鏡下胃局所切除がhybrid NOTESより短時間であった.在院日数8.1日で腹腔鏡下胃局所切除とほぼ同期間であった.開腹移行例や合併症は認めなかった.【結論】Hybrid NOTESは安全な手技と思われた.臨床経験からpure EFTRを施行するには信頼性のある全層縫合器と視野確保のためのカウンタートラクション器が必須である.