日本消化器内視鏡学会雑誌
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経験
ブデソニド内服による食道ESD後の狭窄予防
冨永 直之樋口 徹山口 太輔宮原 貢一緒方 伸一梶原 哲郎
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2013 年 55 巻 9 号 p. 3137-3141

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抄録

食道のESD後の狭窄予防として,近年ではステロイド内服が使用されつつあるが,副作用の危惧から,糖尿病・ウイルス性肝炎などの患者は除外されている.
ブデソニドはアンテドラッグステロイドで,局所での抗炎症反応効果が高く,全身作用が極めて低いとされているため,従来は除外されてきた症例の対象拡大が期待できる.内服であり,投薬も簡便である.今回われわれは,ブデソニドを用いて狭窄予防を試みた,食道2/3周以上剥離した5例について検討を行った.
全周剥離症例に対しては効果不十分であるが,現在のところ4/5周までは狭窄予防できている.症例を重ね,今後も更なる検討を行う予定である.

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© 2013 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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