日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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症例
食道静脈瘤に対する内視鏡的硬化療法後に第V因子欠損症を来した1例
山田 和俊北村 和哉丹尾 幸樹島上 哲朗荒井 邦明柿木 嘉平太山下 太郎酒井 佳夫水腰 英四郎金子 周一
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2014 年 56 巻 3 号 p. 451-456

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抄録

症例は57歳男性,食道静脈瘤に対し内視鏡的硬化療法(EIS)を施行したが,その際の止血に難渋した.凝固能の低下,プロトロンビン時間(PT),ヘパプラスチンテスト(HpT)の解離,第V因子の著明な低下,第V因子インヒビターの上昇などを認め,後天性第V因子欠損症と診断した.診断時には出血症状を認めておらず,慎重に経過観察をしたところ,自然経過にて凝固能は改善と第V因子インヒビター力価の低下を認めた.内視鏡治療により生じた後天性第V因子欠損症は非常に稀であり,報告する.

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© 2014 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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