日本消化器内視鏡学会雑誌
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症例
内視鏡的に切除し得た十二指腸Brunner腺癌の1例
長屋 匡信伊藤 哲也原 悦雄神保 陽子多田井 敏治関 亜矢子須澤 兼一越知 泰英大月 聡明保坂 典子長谷部 修
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2014 年 56 巻 7 号 p. 2163-2170

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抄録

症例は86歳の男性.上部消化管内視鏡検査で十二指腸下行部に大きさ10mm程の顆粒状変化を伴う中心陥凹を有する粘膜下腫瘍様の形態を示す腫瘤を認め,生検で高分化型腺癌と診断された.超音波内視鏡検査により早期十二指腸癌と診断し,内視鏡的切除術を行った.病理学的には深達度SMの高分化型腺癌であり,Brunner腺過形成~軽度異型から癌へと異型の異なる組織への移行が認められ,Brunner腺より発生し,粘膜下腫瘍様の形態を示した早期十二指腸Brunner腺癌と診断した.免疫染色ではMUC5AC,MUC6ともに陽性でありBrunner腺由来の腫瘍に矛盾しない所見であった.本例は稀なBrunner腺由来腺癌と考えられた.

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© 2014 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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