2014 年 56 巻 8 号 p. 2351-2358
胃切除後胆管病変に対する経乳頭的内視鏡的治療は,十二指腸乳頭部への到達が困難であるため積極的に行われてこなかった.しかし最近では,小腸バルーン内視鏡を用いることにより,比較的高頻度にアプローチすることが可能となってきた.ただし,スコープが長いことや,鉗子口が小さいこと,鉗子起上装置がないことなどから,治療を行う際には多くの制限がある.また,手技的にも未だ確立されたものではなく,今後さらに症例を蓄積し,スコープや処置具の改良を含めた問題点を克服していくことが望まれる.