抄録
症例は16歳女性.腹痛と嘔吐を主訴に近医受診.腸重積が疑われ当科へ紹介された.腹部超音波検査,CTで近位空腸の重積所見がみられ,経口小腸内視鏡検査を施行したところ,Treitz靭帯よりやや肛門側の空腸に逆行性腸重積の所見を認め,同部に輪状の浮腫性狭窄と狭窄部に食物残渣(茄子)が観察された.残渣を回収後重積は自然に整復され,重積の解除を確認後,スコープを抜去した.同部近傍に器質的病変はみられなかった.小腸内視鏡が診断・治療に有用であった茄子による成人の食餌性腸重積症の1例を経験したので報告する.