抄録
39歳,男性.2年前にアルコール性肝硬変・肝不全にて前医入院中,F3,RC陽性の食道静脈瘤から出血をきたしEVLにて止血した.その後,2年の間に9回吐血を繰り返し,その都度EVLや1%ポリドカノール局注等の内視鏡治療を行った.再吐血をきたし当院へ搬送となり,露出血管を伴う食道潰瘍に対しクリッピング等による止血術を試みたが止血困難であった.血管造影にて左胃動脈分枝より血管外漏出の所見を認め,TAEを施行し止血が得られた.食道静脈瘤治療後に発生し,TAEにて止血が得られた出血性食道潰瘍を経験したので文献的考察を加えて報告する.