日本消化器内視鏡学会雑誌
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ダブルバルーン内視鏡を用いたERCP検査中の経皮的CO2分圧モニタリング
三好 秀明島谷 昌明加藤 孝太住本 貴美栗島 亜希子楠田 武生深田 憲将池浦 司高岡 亮岡崎 和一
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2015 年 57 巻 9 号 p. 2379-2384

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抄録
ダブルバルーン内視鏡を用いたERCP(DB-ERCP)は難易度が高く長時間の検査となることが多く患者の負担も大きい内視鏡検査の一つである.このような消化器内視鏡検査におけるCO2送気は腹部症状の緩和効果のみならず,内視鏡の挿入を容易にすることから近年多くの施設で使用されている.しかし長時間鎮静下の消化器内視鏡検査にCO2送気を用いることで体内にCO2が蓄積することが危惧されている.本稿では2009年から2012年までに当院でDB-ERCPを受けた312例の患者に対し経皮的CO2分圧モニターを用いて経皮的CO2分圧(PtcCO2)を測定し検査中のPtcCO2の上昇に影響を与える因子を評価した.その結果,検査中にPtcCO2が50mmHg以上となった高CO2群は49例(16%)であった.高CO2群では検査時間,BMI,pentazocineの投与量が有意に高かった.またCO2ナルコーシスにより検査中断を余儀なくされた症例が1例認められたが,経皮的CO2分圧モニターにより早期に発見できたため迅速な対応をすることが可能であった.DB-ERCPの検査中は高CO2血症の危険性が潜んでいる可能性あり,非侵襲的な経皮的CO2分圧測定がその早期発見に有用であると思われる.
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© 2015 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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