2016 年 58 巻 11 号 p. 2305-2313
ダブルバルーン小腸内視鏡(Double-balloon enteroscopy:DBE)が発表された後,シングルバルーン小腸内視鏡(Single-balloon enteroscopy:SBE),スパイラル小腸内視鏡(Spiral enteroscopy)が報告され,これらの小腸内視鏡を総称し,Device-assisted enteroscopy:DAEというカテゴリーの内視鏡として現在では取り扱われている.本邦においては,DBEを導入している施設と,既存の内視鏡ビデオスコープシステムに合わせてSBEが導入されている施設が混在している.今回は,DBEとの相違を踏まえ,SBEを用いた一人法挿入に絞って解説する.バルーン内視鏡を深部挿入するには,スライディングチューブ(ST)のバルーンを一歩ずつ深部に挿入する必要がある.したがって,スコープバルーンのないSBEを用いる場合はSTを押し進める際に注意が必要である.