日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
Print ISSN : 0387-1207
ISSN-L : 0387-1207
手技の解説
H.pylori 未感染未分化型胃癌の診断のこつ
藤崎 順子, 堀内 裕介, 平澤 俊明, 山本 頼正, 五十嵐 正広
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 58 巻 4 号 p. 1001-1009

詳細
抄録
Helicobacter pylori(HP)未感染未分化型早期胃癌のうち大部分は印環細胞癌であった.これらは通常内視鏡像で95%以上の症例が褪色調を呈し,M.L領域に発生するIIb.IIc型病変であった.色調変化で発見される症例が多いことからインジゴカルミン色素散布では認識しにくく,NBI非拡大でも色調変化で発見しやすい.NBI拡大内視鏡像では窩間部開大のみ構造パターンの所見がメインの病変は癌は粘膜中層にのみ存在し,血管パターンが確認できるものは粘膜中層から上層に発育し,表面の腺窩上皮は消失し,一層の上皮のみで覆われている症例であった.当院で経験されたM癌の症例は同時多発癌症例1例を除いて,すべてESDで治療され,ESD適応拡大病変治癒切除が得られた.HP未感染未分化型早期胃癌の特徴的な所見を知ることにより今後多くなるHP未感染症例のスクリーニング検査での早期胃癌発見のきっかけとなりうる.
著者関連情報
© 2016 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
前の記事 次の記事
feedback
Top