日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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症例
悪性黒色腫に対しニボルマブ投与中に潰瘍性大腸炎類似の大腸炎を認めた1例
高山 政樹 大原 裕士郎秦 康倫木下 大輔奥田 英之川崎 俊彦水野 成人若狭 朋子太田 善夫工藤 正俊
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2017 年 59 巻 4 号 p. 450-455

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抄録

症例は89歳,男性.2015年3月より悪性黒色腫に対しニボルマブ投与が開始され,今回8回目の投与目的で入院となった.投与後より腹痛・下痢・下血を認め,当科に紹介された.下部消化管内視鏡検査にて潰瘍性大腸炎類似の所見を認めたため,ニボルマブによる免疫有害事象と判断し,ステロイド治療を開始した.その後臨床症状,内視鏡所見は著明に改善した.ニボルマブによる免疫有害事象による腸炎は,注目すべき病態と考える.

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© 2017 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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