2019 年 61 巻 8 号 p. 1561-1568
73歳女性.下痢,血便,体重減少の精査のために施行した大腸内視鏡検査で全大腸にMultiple lymphomatous polyposis(MLP)を認め,上部消化管内視鏡検査では十二指腸に白色顆粒状の隆起性病変を認めた.大腸,十二指腸病変からの生検より濾胞性リンパ腫と診断した.追加検査にて多発リンパ節腫大,脾臓,骨髄浸潤を認め,濾胞性リンパ腫 grade1,Ann Arbor分類IVB期,FLIPI high riskと診断した.化学療法(R-CHOP療法)8コース施行後の画像検査でCRと判定した.十二指腸に典型的な濾胞性リンパ腫の所見を呈し,大腸にMLPを認める全身性濾胞性リンパ腫の症例は稀でありここに報告する.