日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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原著
ピコスルファート・クエン酸マグネシウム配合剤の腸管洗浄度と患者受容性に関する単施設前向き無作為化比較試験
天野 良祐久部 高司 寺澤 正明平野 昭和八坂 達尚大津 健聖高津 典孝宮岡 正喜八尾 建史植木 敏晴
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2020 年 62 巻 12 号 p. 3041-3048

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抄録

【目的】ピコプレップ配合内用剤(P/MC)はポリエチレングリコール製剤と比べ,高い患者受容性と腸管洗浄効果の非劣性が報告されたが腸管洗浄効果に乏しい印象がある.前処置の強化で,患者受容性を保ったまま腸管洗浄効果が向上するかを明らかとすることを目的とした.

【方法】P/MC通常投与群(P/MC群)と,ピコスルファートNa内用液0.75%5mlを追加する前処置強化群(P/MC強化群)の2群を最小化法を用いて無作為に割り付けた.主要評価項目は2群間の腸管洗浄度の比較,副次的評価項目は臨床的背景と患者受容性の比較.

【結果】腸管洗浄度スコアは,P/MC強化群(n=49)はP/MC群(n=49)と比較し有意に低く(4.6±0.5 vs 6.6±0.5;P<0.001)洗浄度が高かった.受容性は2群間で有意差はなかった.

【考察】ピコプレップ配合内用剤にピコスルファートNa内容液の追加で患者受容性を保ったまま腸管洗浄効果が向上した.

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© 2020 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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