日本消化器内視鏡学会雑誌
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症例
内視鏡的に整復し得た,先進部に病変を認めない胃重積の1例
宮崎 慎一 時松 葵甲斐 弦大廻 あゆみ森田 照美野田 裕之
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キーワード: 胃重積, 内視鏡, 整復
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2022 年 64 巻 2 号 p. 153-158

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抄録

症例は97歳,女性.食思不振を主訴に当院へ救急搬送された.腹部腫瘤を触知したため腹部造影CTを撮影したところ,穹窿部が胃体部に陥入しており,胃重積と診断した.明らかな先進病変は認めず,内視鏡での整復に成功した.整復に伴い胃裂創を合併したが,保存的に軽快した.後日,再度胃重積をきたし,先進部は翻った穹窿部であることが推測された.先進病変を認めない胃重積の報告は稀であり,本症例はその機序を考える上で貴重な症例であると考えられた.

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© 2022 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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