大腸内視鏡検査は白色光観察が基本であるが,拡大内視鏡はポリープ表面の腺構造を視覚化して質的診断に寄与するため,大腸ポリープ診療ガイドラインでもその使用が推奨されている.近年は狭帯域光を併用した拡大内視鏡(Narrow-Band Imaging with Magnification Endoscopy:NBIME)がその簡便性から汎用されている.クリスタルバイオレット(crystal violet:CV)を用いた色素拡大内視鏡はNBIMEよりも腺窩開口部の形態(pit pattern)を明瞭に視覚化するが,CVの染色時間や発癌性からNBIMEで診断が難しい症例に限定して使用されることが多い.酢酸強調を併用したNBIME(NBIME with acetic-acid enhancement:A-NBIME)は,安全に短時間でCV染色と同様のpit pattern診断が可能である.また,NBIME観察下にpit patternが描出されるため,NBIME像との対比も行いやすく,臨床的にも学術的にも有用性の高いpit pattern診断法である.