日本消化器内視鏡学会雑誌
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原著
大腸悪性狭窄に対する大腸ステント治療の検討
廣島 良規 奈良坂 俊明八田 幸乃堀籠 祐一城山 真美子徳留 和佳萩原 悠也鈴木 宏清菅沼 大輔町島 雄一
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2022 年 64 巻 8 号 p. 1448-1456

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抄録

【背景・目的】本邦で大腸の悪性狭窄に対する大腸ステントが2012年に保険適応となり,bridge to surgeryや緩和治療が可能となったが,成績および偶発症に関しては明確ではない.そのため,当施設における大腸ステントの有用性について検討を行った.

【方法】2012年1月から2021年3月までの期間に,大腸閉塞スコアがscore 0-3の大腸悪性狭窄に対して大腸ステント留置を試みた180例を後方視的に検討した.

【結果】ステント留置成功は176例(97.8%),臨床的有効は165例(91.7%)であった.偶発症は閉塞20例,穿孔11例,逸脱4例であった.ステント留置後24時間以内の死亡を4例認めた.bridge to surgery目的は94例であり,手術までの期間に穿孔を2例認め,うち1例は緊急手術を要した.緩和治療目的86例のステント開存成功期間中央値は221日,生存期間中央値は154日であった.

【結論】大腸ステントはステント留置成功率・臨床的改善率が高く,偶発症も許容されうる範疇であり,有用性の高い治療法と考えられた.

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© 2022 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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