2023 年 65 巻 7 号 p. 1218-1224
症例は61歳男性.アルコール性肝硬変,食道静脈瘤治療後で定期通院していた.食道静脈瘤治療後の経過観察目的にEGDを受け,観察時のscope接触で胃粘膜損傷を来したが自然止血したため帰宅した.検査後9日目に心窩部痛が出現し,翌日に発熱したため受診した.CTではびまん性の胃壁肥厚を認めた.胃蜂窩織炎を考え,ampicillin sodium/sulbactam sodiumの投与を開始した.入院第5病日のEGDで行った生検培養では血液培養で検出されたStreptococcus-alpha hemolyticが検出された.EGD後に発症する胃蜂窩織炎の頻度は稀と考えられるが,糖尿病,肝硬変や担癌状態など免疫低下状態にある患者においては,本疾患のリスクも想定した対応が必要である.