日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
Print ISSN : 0387-1207
ISSN-L : 0387-1207
手技の解説
胆道狭窄に対する胆道鏡直視下プローブ型共焦点レーザー内視鏡の有用性(動画付き)
藤田 曜 谷坂 優樹良沢 昭銘
著者情報
ジャーナル フリー HTML
電子付録

2024 年 66 巻 3 号 p. 302-311

詳細
要旨

胆道狭窄は日常診療で高頻度に遭遇する病態であり,時に良悪性の鑑別が困難である.ERCPは胆道狭窄の診断におけるGold standardとなっているが,その感度は十分とは言えない.そのような状況の打開が期待されているのが,共焦点レーザー内視鏡(confocal laser endomicroscopy;CLE)である.CLEは粘膜の一定深度の細胞を水平断で,生体標本の病理診断と同等レベルでリアルタイムに観察し,いわゆる“virtual biopsy”を可能にし得る新たなモダリティーである.当院では,病変に直接プローブを押し当てて観察するprobe-based CLE(pCLE)を経口胆道鏡(Peroral cholangioscopy;POCS)ガイド下に使用することで,胆道狭窄の診断能向上を試みている.本稿では,胆道狭窄に対するPOCS直視下pCLEの有用性,実際の手技について概説する.

Abstract

Biliary stricture is frequently encountered in routine practice, and at times a distinction between benign and malignant biliary strictures is challenging. Confocal laser endomicroscopy (CLE) is expected to overcome this situation. This method generates real-time microscopic images of the bile duct tissue by using a dedicated confocal miniprobe that enables in vivo histological assessment, termed as “virtual biopsy”. However, these procedures are often performed under fluoroscopic guidance through a catheter during ERCP. Therefore, there is uncertainty regarding the proper application of the confocal miniprobe to the site of interest. The confocal miniprobe may be applied accurately to the site of interest using peroral cholangioscopy (POCS). Here, we discuss the usefulness and procedure of probe-based CLE under the direct view of POCS for biliary strictures.

Ⅰ はじめに

胆道狭窄は日常診療で高頻度に遭遇する病態であり,時に良悪性の鑑別が困難である.胆道癌手術は侵襲も大きいため,正確な良悪性の鑑別が求められるが,術前に胆管癌と診断され外科的切除された症例の中で,良性であったものは3~17%と報告されている 1),2.CT・MRI・超音波内視鏡(EUS)により胆道狭窄の存在が明らかになった場合,次に行う検査は内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査(ERCP)である.ERCPは胆道狭窄の診断におけるGold standardとなっており,ERCP関連手技である経乳頭的胆管生検・細胞診を付加することによって確定診断まで可能となるが,その感度は59.4% 3と十分とは言えない.そのような状況の打開が期待されているのが,共焦点レーザー内視鏡(confocal laser endomicroscopy;CLE)である.CLEは粘膜の一定深度の細胞を水平断で,生体標本の病理診断と同等レベルでリアルタイムに観察し,いわゆる“virtual biopsy”を可能にし得る新たなモダリティーである.当院では,病変に直接プローブを押し当てて観察するprobe-based CLE(pCLE)を経口胆道鏡(Peroral cholangioscopy;POCS)ガイド下に使用することで,胆道狭窄の診断能向上を試みている.

本稿では,胆道狭窄に対するPOCS直視下pCLEの有用性,実際の手技について概説する.

Ⅱ 共焦点レーザー内視鏡(CLE)とは

CLEシステム

CLEは光学顕微鏡レベルに拡大が可能となった,顕微内視鏡検査法の一つである.現在広く普及している拡大内視鏡検査よりもさらに高い倍率で,レーザー光が到達する範囲で深部の組織構造の観察が可能であり,細胞レベルで人間の組織を直接視覚化し,既存のホルマリン脱水固定・HE染色などでは観察し得なかった所見を観察し得る可能性を秘めている.CLEシステムでは,まずレーザーユニットから照出された488nmのレーザー光が対物レンズを通り,対象組織に焦点を結ぶ.焦点面での励起光は折り返して共焦点ピンホールに集光され,光検出器を通り,画像データが構築される.この時,焦点面以外からの励起光は除去されるため,焦点の完全に合った,薄切面のクリアな画像が得られる.通常,病理検査では生体外で固定された組織を矢状断面で評価するのに対して,CLEでは生体内で表層よりやや深い範囲を水平断面で評価することができる 4

現行で市販されているCLEは,プローブタイプのpCLE(Cellvizio:Mauna Kea Technologies,Paris,France)のみである(Figure 1-a).pCLEは粘膜の一定深度を水平断面で観察できるが,可視深度(焦点深度)は使用するプローブのタイプによって決まっており,焦点深度の自由な変更は不可能である.プローブは対象臓器により複数のものが市販されており,それぞれプローブ径,解像度,共焦点深度が若干異なる.pCLEで使用する観察用プローブは外径が0.85~2.5mm,焦点深度0~70μm,視野φ240~600μmであり,通常使用している内視鏡の鉗子口などから挿入が可能である.胆膵領域用に開発されているプローブとしては,ERCP用スコープやPOCSの鉗子口から挿入可能なCholangioFlexTMFigure 1-b)と19GのEUS-FNA用穿刺針から挿入し,膵囊胞性腫瘍,充実性腫瘍の内部を観察できるAQ-FlexTMがあり,ともに視野φ325μm,焦点深度40~70μmである.消化管用のプローブは解像度1.0μmだが,CholangioFlexTMとAQ-FlexTMはともに解像度が3.5μmと,やや劣るのが難点である.またプローブの再利用は可能であるが,AQ-FlexTM,CholangioFlexTMでは1本のプローブの使用回数は10回に制限されている.

Figure 1 

probe-based CLEシステム(Cellvizio:Mauna Kea Technologies,Paris,France).

a:CLE本体(Mauna Kea Technologies社提供).

b:プローブ(CholangioFlex:Mauna Kea Technologies社提供).

蛍光色素の使用

pCLEによる組織の視覚化には蛍光色素剤による生体内組織染色が必須である.蛍光色素剤としては現在一般的に行われているのは10% fluorescein 2.5~10.0mLの静脈投与である.fluoresceinは静脈から投与された場合,投与後すみやかに粘膜表層の毛細血管網を経由し,続いて間質へと漏出する.このため,投与後すぐからおよそ8分後までCLEでの観察が可能だが,最大60分まで観察可能であったという報告もある 5.fluoresceinは血管や間質に分布するため,これらが白色調に認識されるのに対し,核は染まらず黒いスポットとなる.このため,fluorescein使用下のCLE観察では,基本的に核異型は判断できず,腺管構造の配列や形態,毛細血管網や線維の走行パターンから診断を行うことになる.

fluoresceinは眼科領域で一般的に使用されている保険適応薬剤であり,欧米では2,272人の対象のうち,副作用を起こした症例は1.4%でいずれも軽い副作用であったと報告されている 6.したがって,消化器内視鏡領域でも比較的安全に使用可能であると考えられるが,消化器領域での使用は本邦・海外ともに適応外となっている.そのため,使用する場合は特定臨床研究のもとで使用しなければならないが,当科ではより侵襲度の低いと思われる,fluoresceinの胆管内滴下法でpCLE観察を行っている 7.fluorescein使用によるpCLEの実施に関しては,今後多施設での症例の蓄積と安全性の確認が必要である.

Ⅲ 胆管狭窄に対するCLE

前述した通り,胆管狭窄の診断にはERCPの造影所見を基本として,細胞診,組織診,IDUS,その他にEUSなどが行われている.しかし,細胞診,組織診については目的部位の正確な組織採取が難しく,得られる検体量も少ないため,満足ではないのが現状である.近年経口胆道鏡による観察ならびに生検の有用性が報告されているが 8,さらにpCLEを組み合わせることで診断能の向上が期待される.これにより診断精度が向上するだけでなく,将来的には実際に組織を採取することなくリアルタイムに診断し早期に治療方針を決定することで,不要な手術や繰り返しの組織検査,不要な経過観察を減らすことも期待されている.

pCLEはまだ歴史が浅く,導入している施設は少ないものの,国内外で報告が増えつつある.この中で,悪性例,良性例,それぞれの画像所見を検討することにより,特徴的な所見が同定され,ある程度のクライテリアが提唱されている.2009年にMiamiで開かれた国際会議で,胆管狭窄における良悪性の分類である(Miami Classification) 9が提唱され,良性では,(1)reticular network of thin dark branching bands(<20μm),(2)light-gray background,(3)blood vessels(<20μm)が特徴的であるとされた.一方悪性では,(1)thick white bands(>20μm),(2)thick dark bands(>40μm),(3)dark clumps,(4)epitheliumが特徴とされた.Meiningら 10は,102例の胆道狭窄に対して前向きの多施設共同研究を行い,生検のみでは感度45%,特異度100%,正診率75%であったのに対し,pCLEの感度は98%,特異度67%,正診率81%と良好であったと報告している.Meiningらはさらに,悪性胆道狭窄の所見のうち一つ得られたのみでは悪性と診断するには十分な感度ではないが,二つ以上の所見が得られた場合に感度が上昇したとも報告している.通常の組織検査が感度48%,特異度100%,PPV100%,NPV41%であったのに対し,pCLEでこれらの所見が二つ以上の場合,感度97%,特異度33%,PPV80%,NPV80%と良好な診断結果が得られたためである 9.有用性が報告されている一方で,Miami Classificationを用いた場合に特異度が低い理由として,感染やステント留置に伴う変化や胆管炎による狭窄が偽陽性となったことがあげられた.そのため,炎症所見におけるpCLE所見も含めたParis classificationが新たに提唱された 11.2015年に136例の胆道狭窄について,Paris classificationを使用した前向きの多施設共同研究が行われ,組織検査では正診率79%,ERCP所見とpCLE所見を併せると正診率82%であった.これに生検結果も併せると正診率88%ともっとも良好であったと報告されている 12.また,pCLE画像をParis classificationで診断したところ,炎症性狭窄による偽陽性を減らすことができ,特異度83.3%(従来は67%)と改善したという報告もあり 13,現在ではParis classificationが主に用いられている.

pCLEで得られる画像所見が何を表しているかはいまだしっかりとは解明されていない.先に述べた通り,胆管狭窄の評価で使用するプローブ,CholangioFlexTMは,観察深度が40~70μmに固定されているため,胆管粘膜上皮そのものは観察できず,粘膜下の構造を観察している.そのため病理組織との対応が困難となっている.正常胆管は,不整のないネットワーク構造を確認できるが,悪性病変は不整で暗い,肥厚した所見を認める.Beniasら 14はpCLE画像と凍結標本を対比し,正常胆管でみられる“reticular network of thin dark branching bands”は粘膜下の膠原線維網を,また,“white bands”は血管を,“light-gray background”はリンパ洞を表していると考えられると報告している.しかし,まだ十分に解明されたとは言えず,今後のさらなる検討が必要と思われる.

胆管狭窄に対するpCLEは,これまではERCP用スコープの鉗子口に挿入した造影カテーテル先端からプローブを出し,透視下で胆管狭窄部に当てることで観察していたが,当科ではPOCS直視下でプローブを当てており,良好な診断能を得ている.われわれが行った各種モダリティー(ERCP造影,POCS画像診断,POCS直視下生検,POCS直視下pCLE)の診断能を比較検討した30例の前向き研究では,POCS画像診断の感度100%,特異度76.9%と特異度が低いのに対して,POCS直視下pCLEで感度94.1%,特異度92.3%と特異度の面ではpCLEが優れているという結果が得られた 7.特にPOCS直視下にpCLEを行うことで,POCS直視下生検同様に,病変の適切な部位にプローブを当てることが可能となり,透視下でのpCLEと比較しても診断能が向上する可能性が示唆された.今後,さらに症例数を蓄積し,検討する予定である.

Ⅳ POCS直視下pCLEの実際

当科で行っているPOCS直視下pCLEの実際の手技手順について解説する.当院ではPOCSはSpyGlassTMDS(ボストンサイエンティフィック社),親スコープは鉗子チャンネル径が4.2mmと大きいTJF260V,TJFQ290V(オリンパス)を使用している.本手技は検査時間が通常のERCP手技よりも長く,侵襲性も比較的高いため,十分な麻酔深度で行う.胆管カニュレーションを行った後に胆管造影を行い,胆管径が5mm以上であることを確認した後,狭窄部の評価を行う.その後,中切開以上の内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST)を行い,胆管軸にあわせてPOCSが挿入できるように親スコープの位置調整を行い,POCSの損傷を防ぐため鉗子起上装置はできるだけ使用せずに親スコープのアップアングルを用いて挿入する.軸があっていない状況での無理なPOCSの挿入は乳頭部で穿孔を起こす場合があるので常に愛護的な挿入を心がける.SpyGlassTMDSは一人法で行うことも可能であるが,実際には親スコープ,子スコープともに繊細な操作を必要としているため当科では普段から二人法で行っている.特に,POCS直視下pCLEを行う場合はさらに繊細な操作が必要となるため,二人法は必須である.胆管内の視野を確保するために胆管内の胆汁や血液の吸引と生理食塩水による洗浄を繰り返す.過剰な洗浄による胆管内圧上昇に伴う急性胆管炎は避けるように注意し,生理食塩水の注入はできるかぎり少なくとどめるようにし,適宜吸引を行うことによって胆管内圧が過剰に高くならないように心がける.術中に患者が苦痛を訴える場合には胆管内圧上昇の可能性を考慮して,吸引を行う.

POCSを挿入し,洗浄を行いながら,乳頭側から狭窄部の観察を行う.その後,悪性を疑っている場合は進展範囲の診断のため,狭窄部を突破させ,肝側から主病変,乳頭部側へと,引きながら観察を行う.

POCSで胆管内の観察を行った後,POCSにpCLEプローブ,CholangioFlexTMを挿入し,POCS直視下でpCLEを行う.pCLEでの組織の視覚化のため,10% fluorescein 2.5~10.0mLをiv,もしくはPOCSから滴下する.滴下法の場合,肝門部付近から滴下を行い,生理食塩水でフラッシュを行う.投与後すぐから観察可能となるため,目的部位をPOCS画像で視認しながら,プローブを当てる.目的部位に正確にプローブを当て,評価を行うために,親スコープの軸調整と子スコープの繊細なアングル調整が必要であり,術者と介助者の協調作業が極めて重要である.評価に値するpCLE画像が得られない場合は,目的部位に対してpCLEプローブを当てる角度や強さの調整を適宜行う.

POCS,pCLEでの観察を行った後に,POCS直視下で胆管生検を行っている.悪性胆道狭窄の場合,主病変部に加えて表層進展診断に際しては予定術式に応じて切除断端予定部位からもPOCS用の生検鉗子(SpyBiteTM Max)を用いて生検を行う.POCS直視下pCLEは,将来的には病理診断の代わりになり得る診断法であるが,現段階では上記のように胆管造影,POCS,POCS直視下生検の所見と総合して診断を行っている段階である.

Ⅴ 症例提示

当院で施行したPOCS直視下pCLE症例を提示する.

症例1(電子動画 1

電子動画 1

症例は造影CTで肝門部胆管癌による閉塞性黄疸を疑われ(Figure 2-a),精査目的に当院紹介となった.ERCPでは肝門部に限局性の狭窄を認め(Figure 2-b),左右肝管は泣き別れの状態であった.POCSでは狭窄部位に一致して,悪性を示唆する不整に拡張した蛇行血管,易出血性,不整な乳頭状隆起の増生を認めた(Figure 3-a,b).狭窄部よりも肝側の左肝管と,乳頭側の遠位胆管には異常所見を認めなかった(Figure 3-c).続いてPOCS直視下pCLEを行うと(Figure 4),狭窄部はpCLEで悪性所見であるthick dark bands,dark clumpsを認め,正常部は良性所見であるreticular network of thin dark branching bandsを認めた(Figure 5).POCS直視下胆管生検を行い,主病変部はAdenocarcinoma,B4合流部には明らかな悪性所見は認めなかった(Figure 6).上記精査所見により,肝右葉切除術を施行された.

Figure 2 

症例1:POCS直視下pCLE(肝門部胆管癌の1例).

a:造影CTでは肝門部胆管癌による閉塞性黄疸が疑われた(矢印).

b:ERCPでの胆管造影では肝門部胆管に狭窄を認め(矢印),左右泣き別れの状態であった.

Figure 3 

症例1:POCS所見.

a:EST後,POCSを胆管内に挿入した.

b:狭窄部位に一致して,悪性を示唆する不整に拡張した蛇行血管,易出血性,不整な乳頭状隆起の増生を認めた.

c:狭窄部よりも肝側の左肝管のB4合流部付近には異常所見を認めなかった.

Figure 4 

症例1:POCS直視下pCLE施行.

a:10% fluoresceinをPOCSから滴下すると,乳頭部でfluoresceinの流出を視認できる.

b:POCS直視下で狭窄部にプローブを当てている.

c:POCS直視下で左肝管のB4合流部付近にプローブを当てている.

Figure 5 

症例1:pCLE所見.

狭窄部はpCLEで悪性所見であるthick dark bands(a矢印),dark clumps(b矢印)を認め,正常部は良性所見であるreticular network of thin dark branching bands(c)を認めた.

Figure 6 

POCS直視下胆管生検の病理所見.

主病変部はadenocarcinomaを認め(a),B4合流部には明らかな悪性所見は認めなかった(b).

症例2

症例は肝胆道系酵素の上昇と,造影CTで遠位胆管の狭窄を指摘され,精査目的に当院に紹介された.ERCPでは遠位胆管に狭窄を認め,同部位にPOCS直視下pCLEを施行したところ,炎症所見を示唆する,Paris分類のthickened reticular structureを認めた(Figure 7).胆管生検では悪性所見を認めず,その後IgG4関連硬化性胆管炎と診断された.

Figure 7 

症例2:POCS直視下pCLE(IgG4関連硬化性胆管炎の1例).

a:ERCPでの胆管造影では遠位胆管に狭窄を認める(矢印).

b:POCS直視下で狭窄部にプローブを当てている.

c:狭窄部はpCLEで炎症所見を示唆するthickened reticular structureを認める(矢印).

Ⅵ pCLEの現状と今後の展望

これまで,国内外で胆道狭窄に対するpCLEの診断能について,良好な結果が得られたとの報告が多く出てきてはいるが,いまだ限られた少数の施設での検討にとどまっている.pCLEはリアルタイムでの診断難易度が高い上に,画像所見に精通した内視鏡医は少数と思われる.現在インターネット上でCLEの画像パターンを学習することも可能となっており,さらに今後はコンピュータ支援診断(computer-aided diagnosis:CAD)の活用 15なども期待される.また,前述したように現状では観察に必須の蛍光色素や手技が保険適応外であること,さらにプローブの使用回数制限があり,コストがかかることが問題であり,普及を妨げている要因となっている.しかしながら,いまだに確定診断が困難で治療方針に悩むことが多い胆膵領域において,pCLEは有用な診断モダリティーの一つとなり得るものである.今後は,単純な拡大内視鏡観察のツールとしてのみならず,molecular imagingを含めた革新的な診断学としてのさらなる発展が期待される.

Ⅶ おわりに

本稿では,胆道狭窄に対するPOCS直視下pCLEの有用性や実際の手技について概説した.pCLEは大きな可能性があることが示唆されているが,課題が多いことも事実である.今後の普及にむけて大規模臨床研究でpCLEの位置づけが適切に評価され,普及されることを期待したい.

 

本論文内容に関連する著者の利益相反:なし

補足資料

電子動画 1 POCS直視下pCLEの実際.

文 献
 
© 2024 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
feedback
Top