2019年から2021年の3年間で,各施設が任意に定めた1週間における消化器内視鏡検査および治療での偶発症の前向き調査と,過去3年間の重篤な偶発症後ろ向きの調査を行った.1週間の前向き調査では1,197施設から回答があり,合計246,627件が施行され,偶発症の総数は668件(0.271%)で,8件(0.0003%)の死亡例を認めた.前処置での偶発症は177件(0.072%),観察のみの消化器内視鏡検査では165件(0.076%),消化器内視鏡治療では325件(1.145%),腹腔鏡では1件(1.266%)と,全領域の消化器内視鏡検査および治療において偶発症が起こっていた.また,前処置と消化器内視鏡治療でそれぞれ4名の死亡があり,死亡例の平均年齢は治癒軽快例に比して高かった.そして,後ろ向き調査においても重篤な偶発症を来した症例の多くは高齢者であった.