日本カプセル内視鏡学会は,「Minds診療ガイドライン作成マニュアル2020 ver. 3.0」に従い,EBM(evidence based medicine)に基づいた「カプセル内視鏡診療ガイドライン」を作成した.カプセル内視鏡は低侵襲に消化管内腔の検査が可能で本邦では2007年に保険収載された.さらに消化管全域にそれぞれ対応するものが開発され,大腸カプセル内視鏡は2014年に保険適用となった.本ガイドラインはCQ(clinical question)形式とし,必要に応じてBQ(background question)・FRQ(future research question)を設けた.なお,一部のCQにおいては,レベルの高いエビデンスが少ないため,専門家のコンセンサスを重視せざるを得なかった.本ガイドラインは,小腸カプセル内視鏡,大腸カプセル内視鏡,未承認のカプセル内視鏡,パテンシーカプセル,内視鏡挿入補助,読影支援の有効性,在宅カプセル内視鏡検査について検討し現時点での指針とした.