2025 年 67 巻 12 号 p. 2428-2434
症例は75歳男性.左尿管癌に対し,左腎尿管全摘術施行約1年後,十二指腸周囲の播種再発により十二指腸下十二指腸角部に高度の狭窄を生じ経口摂取不能となったため,ベアステント2本を留置した.化学療法および免疫療法が奏効したが,ステント留置から約9カ月後に腫瘍の縮小に伴いステントが逸脱した.さらにステントを先進部とする小腸閉塞により急性腹症を来し緊急入院となった.イレウスチューブによる減圧を行うも,ステントは下部回腸に滞留しており自然排泄が得られなかったため,経肛門的シングルバルーン内視鏡を施行し,ステントを内反させる形で回収を行った.ステント回収に伴う偶発症はなく,術後8日目に退院となった.