78歳男性.数カ月前から自覚していた粘血下痢便が,右中葉肺腺癌に対するペムブロリズマブの2回目投与後から悪化した.CSでは全大腸に発赤浮腫状粘膜を認め,生検にてアポトーシス像を確認したことから,免疫関連腸炎の診断でプレドニゾロンの治療を開始した.しかし症状の改善がみられなかったため,再度の内視鏡検査を行い,全大腸の炎症の悪化と直腸に多発潰瘍を認めた.病理組織学的所見ではアポトーシス像は消失しており,経過からペンブロリズマブ投与前に潰瘍性大腸炎を発症していた可能性が考えられ,ベドリズマブを投与し速やかな改善が得られた.炎症性腸疾患を疑う症状がある場合は,免疫チェックポイント阻害薬を開始前にCSを検討することが重要である.