2025 年 67 巻 9 号 p. 1457-1465
Water pressure method(WPM)は浸水下にスコープの送水機能を用いて水自体の浮力と送水圧を利用することで粘膜下層への潜り込みを行う手技であり,高難度の十二指腸ESDを多数経験し克服していく中で開発された.われわれはWPMを様々な部位の消化管ESDに応用しており,最近では咽頭ESDについても良好な成績であることを報告し積極的に適用している.咽頭ESDはその特有の解剖学的特徴や偶発症に配慮し,耳鼻科医や麻酔科医との連携が必須である.WPMを用いた咽頭ESDは他の消化管と同様に粘膜フラップを作成しやすく上皮下層への侵入や剝離が行いやすくなる.また,ESDのストラテジーを統一できる可能性もあり,WPMは咽頭ESDにおいてもその恩恵を受け有用であると考えている.