2026 年 68 巻 1 号 p. 41-47
症例は90歳男性.2023年4月に血便を主訴に受診し,回腸末端の憩室から噴出性の出血を認め,クリップ法で止血を行った.回腸はワーキングスペースが狭く,処置に難渋したが,最終的に止血が得られ退院した.しかし,その後も再出血を繰り返し,その都度精査をしたが,出血源を指摘できなかった.再度血便があり,2024年1月に4回目の入院となったが,初回に止血した回腸憩室と同部位からの噴出性の出血を認め,Over-The-Scope-Clip(OTSC)を用いて止血した.OTSCは回腸の様なワーキングスペースを十分に確保できない部位でも,比較的処置が容易であった.処置時の動画とともに報告する.