日本消化器内視鏡学会雑誌
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手技の解説
Pocket-creation method とUnderwater techniqueを併用した大腸ESD
野本 佳恵 山田 優紀三浦 義正
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2026 年 68 巻 8 号 p. 1430-1438

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抄録

ESDは,消化管腫瘍に対する確実な一括切除をもたらす低侵襲治療手技として確立しているが,大腸ESDにおいてはいくつかの特有の難しさが存在する.このような困難性を克服するための治療戦略の一つがpocket-creation method(PCM)である.PCMは1)局注液の無駄な漏出の防止,2)フード先端により作り出される強いトラクションとカウンタートラクション,3)筋層に対峙する場面での容易な接線方向へのアプローチ,4)内視鏡先端の安定性という4つの特長に集約される.PCMは筋層牽引を伴う大腸の亜有茎性腫瘍に対するESDの克服法として最初に紹介されたが,その後大腸ESDのみならず胃や十二指腸での有用性も報告されている.ESGEのtechnical reviewにも記されているように,PCM自体はトラクション法の一種であるという認識を持つとその利点の理解が得やすい.一方,管腔内を生理食塩水で満たして治療を行うUnderwater治療手技が報告され,十二指腸や大腸ではUnderwater EMR without injectionがすでに主流となっている.Underwaterの利点は粘膜の収縮,浮力による自然なトラクション,視認性の改善である.特に閉鎖腔であるポケットで剝離を進めていくPocket-creation methodとUnderwaterは視野確保のためには相性が良く,ポケットで得られていたトラクションは徐々に失われていくポケットの開放時にも,浮力のようなnatural tractionを持続的に得ることができるため併用することで相乗効果を得られる.本稿では,PCMの背景と実際の手技を概説するとともに,Underwater techniqueとの融合および新規機器の応用について,最新の知見を踏まえて解説する.

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