日本消化器内視鏡学会雑誌
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総説
消化管ESD後創閉鎖の現況
中谷 夏帆 西山 典子小原 英幹
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2026 年 68 巻 9 号 p. 1505-1521

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抄録

ESDは,早期消化管癌に対する根治的な低侵襲治療法として確立されている.一方,後出血や遅発穿孔などのESD後有害事象をいかに防ぐかは,臨床上の重要なテーマである.高齢化に伴い抗血栓薬服用例が増加傾向にあり,その後出血率も低くない.有害事象の発生頻度や重症度は臓器毎に異なるため画一的な対策ではなく,臓器特性や患者背景を加味したリスク層別化に基づく個別化戦略が求められる.

近年,ESD後有害事象予防の方策のひとつとして内視鏡的創閉鎖法が注目され,一定の有効性は示されつつある.本稿では,消化管臓器毎のESD後有害事象の発生率とともに,予防的創閉鎖について文献データをもとに概説する.創閉鎖は,Through-The-Scope Clipによる閉鎖,Over-The-Scopeシステム,内視鏡的糸縫合法,被覆法に大区分化したうえで各手技の特徴を紹介する.今後,最適な創閉鎖手技を確立するために臓器別・リスク別の適応および技術的・経済的側面を鑑みたさらなるエビデンスの構築が期待される.

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