抄録
胆管造影の簡易化及び造影率の向上を目的として,従来の側視式十二指腸ファイバースコープ,オリンパスFF-B3の視野角を15度後方視に改造した後方斜視式十二指腸ファイバースコープを使用し,臨床的にその有用性を検討した・ERCPの適応とされた51症例に対し試用したところ,挿管率98%,選択的胆管造影率87% ,選択的膵管造影率97%の成績を得た.本改良型では必ずしも胆管造影率の著るしい向上は得られなかったが,乳頭開口部の観察及び胆管への挿管は従来の機種を用いたものよりも明らかに容易かつ確実となり有用と思われた.しかしながら,さらに十二指腸下行脚への挿入を容易にし,また一般上部消化管内視鏡として広く用いられるためにも,後方視野とともに前方視野もより広く観察できるような広角の視野を持っな側視式十二指腸ファイバースコープ.の開発が望ましいと考える.