日本消化器内視鏡学会雑誌
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胃・十二指腸潰瘍の治癒判定におけるフルオレスセイン螢光内視鏡検査の意義
荒川 哲男小野 時雄中村 肇蝶野 慎治小林 絢三
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1979 年 21 巻 11 号 p. 1297-1305

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抄録
 フルオレスセインを用いた螢光内視鏡検査を胃および十二指腸潰瘍瘢痕に施行した.瘢痕部の螢光出現度を客観的に表わすため,周辺健常部の螢光量との比をとって数量化し,healing indexとした.動物実験でhealing indexは胃潰瘍瘢痕の経過がすすむにつれて速やかに上昇し,瘢痕部の修復度とよく相関した.胃潰瘍症例では赤色瘢痕期には,ほとんどがhealing indexが低値を示したが白色瘢痕では高値を示した.十二指腸潰瘍瘢痕例では,同時期の胃潰瘍瘢痕に比しindexは高値を示す傾向にあった.胃潰瘍瘢痕例の中に,白苔消失後長期経過した後もindexが低値を持続するものがあり,そのうち1例に再発を認めた.以上より,潰瘍の治癒を判定する1つの方法として,潰瘍瘢痕への本法の応用が可能と考えられた.また再発の予測に応用しうる可能性がうかがえた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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