日本消化器内視鏡学会雑誌
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上部消化管出血に対する内視鏡的高周波焼灼止血法の検討(第1報)―経胃管的抗潰瘍剤止血剤の大量投与法併用の有効性について―
谷村 仲一村上 尭
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1979 年 21 巻 12 号 p. 1407-1414_3

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抄録
 われわれは,過去2年間に吐血下血を主訴として搬入された上部消化管出血100例に緊急内視鏡検査を施行,そのうち出血性胃炎15例,胃潰瘍21例,十二指腸潰瘍9例,胃癌3例,マロリー一ワイス症候群4例に対し,われわれの提唱する経胃管的抗潰瘍剤止血剤の大量投与法と内視鏡的高周波焼灼止血法を施行し対処したが,全例止血可能であった. 経胃管的抗潰瘍剤止血剤の大量投与法のみにより対処したのは出血性胃炎15例,胃潰瘍11例,十二指腸潰瘍7例,胃癌2例,であり,内視鏡的高周波焼灼止血法を併用したものは胃潰瘍10例,十二指腸潰瘍;2例,胃癌1例,であった.一方内視鏡的高周波焼灼止血法のみを施行したマロリーワイス症候群の4例も完全止血に成功し,これらの症例のうち,出血性胃炎15例,胃潰瘍;17例,十二指腸潰瘍7例,マロリーワィス症候群4例は,保存的療法のみにより治癒した.特に今回,出血性胃潰:瘍をVI型に分類し,持続する出血を認めるI型,II型にのみ内視鏡的高周波焼灼止血法が必要であり,他は,経胃管的抗潰瘍剤止血剤の大量投与法単独でも止血可能であることを強調した.
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