日本消化器内視鏡学会雑誌
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特異な形態を呈した胃Leiomyoblastomaの一例
小坂 稔男子林 喜代治後藤 裕己
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1979 年 21 巻 2 号 p. 252-256_1

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抄録
特異な形態を呈した胃Leiomyoblastomaの1例を報告した.症例は70歳の男子で,貧血を主訴として入院した.胃X線検査にて,胃体中部前壁に胃外に隆起する憩室様形態を呈する陰影が認められた.胃内視鏡検査にても,同部に深い憩室様陥凹がみられた.切除胃では,腫瘍の大きさは7.5×8.0×6.5cmで,胃外に突出し,嚢状を呈し,内面には上皮はみられず,壊死状であった.組織所見では,腫瘍細胞は円形,類円形ないしは多角形を示し核の周囲には透明な細胞質を有し,一部に,紡錘形の腫瘍細胞が通常の平滑筋腫にみられるように束状に配列するのが認められた.核のmitosisはほとんどなく,悪性所見は認められなかった.以上より本例をLeiomyoblastomaと診断した.以上の症例を中心に現在までの本邦報告例を集計し,若干の考察を加えて,報告した.なお,本例のように,胃外発育し空洞を形成するという特異な形態を示した例は他に認められなかった.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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