日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
Print ISSN : 0387-1207
ISSN-L : 0387-1207
Columnar lined esophagusの二症例
河原 清博河村 奨岡崎 幸紀藤田 潔青山 栄渡辺 精四郎沖田 極竹本 忠良中山 純荻野 和彦
著者情報
ジャーナル フリー

1979 年 21 巻 4 号 p. 459-465_1

詳細
抄録
 食道が円柱上皮でおおわれたいわゆるBarrett上皮の2症例を経験した.症例1は,80歳の女性でX線検査にて中部食道下部に狭窄があり,軽度の食道裂孔ヘルニァを合併していた.内視鏡的には,狭窄部直下に,白色調を示す重層扁平上皮と赤色調を示す円柱上皮からなる複雑な形態をした粘膜接合部を認めた.この接合部からヘルニア嚢直上までが,円柱上皮でおわれた食道であった.その直視下生検では,goblet cellをともなう円柱上皮がみられ,その一部には島状の重層扁平上皮も認められた. 症例2は,55歳の男性で食道胃全摘出術後に,ビラン潰瘍型の逆流性食道炎をきたした症例であり,ビランの辺縁より小腸粘膜類似の円柱上皮が生検でえられた. 症例1,2とも程度の差はあれ,逆流性食道炎が存在しており,今後さらに経過観察をつづけることにより,円柱上皮でおおわれた食道の成因に関して後天性説をうらづけるものとなるであろう.
著者関連情報
© 社団法人日本消化器内視鏡学会
前の記事 次の記事
feedback
Top