日本消化器内視鏡学会雑誌
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抗生物質が原因と考えられる急性腸炎の3例
―内視鏡所見を中心に―
斉藤 征史加藤 俊幸丹羽 正之小越 和栄
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1979 年 21 巻 9 号 p. 1119-1126_1

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抄録
過去3年間に抗生物質が原因と考えられる急性腸炎3症例を経験した.起因抗生物質はAmpicillin(2例)とPenicillin G(1例)であった.全症例1日数行の血性下痢,下腹部痛,37℃台の微熱で発病した.血液検査で好酸球増多が3例中2例(症例1と2)にみられ,病因としてアレルギー的機序の関与を疑わせた.大腸内視鏡検査では散在性の小出血,易出血性,小充血,樹枝状血管像の不鮮明化と消失が全症例にみられ,さらに1例(症例3)には約3mmの白色模様物の附着が散在性にみられた.病変部位は左側結腸に限局し,直腸は内視鏡像や生検組織像で全く異常所見はなかった.起因抗生物質を中止し,対症療法を行なった.しかし1例(症例1)は経過中にSalazosulfapyridineを併用した.全症例とも臨床経過は良好で発病15日以内に内視鏡像も正常化した.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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