日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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レーザー内視鏡開発の基礎的研究(第2報)
大下 芳人岡崎 幸紀有山 重美多田 正弘原田 元河原 清博平田 牧三榊 信広飯田 洋三竹本 忠良田辺 満彦篠山 哲郎河村 奨林 謹也田村 陽一
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1980 年 22 巻 7 号 p. 980-987

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抄録
レーザー内視鏡(MACHIDA PFS-LI)を試作し,Nd-YAGレーザーを使用して動物実験を行ない,その性能と問題点を検討した.あわせて臨床例も報告した. 今回開発した内視鏡は2チャンネルの鉗子孔の一方に石英ファイバーを通し,石英ガラス製の1aser windowで保護した密閉型である.この内視鏡の問題点は径の太い前方直視型であるため,胃角を中心とする部位の正面視が困難であること,laser windowの気密が不充分なことである.しかしその他の部位では不自由なく使用できた. 内視鏡以外の問題としては石英ファイバーの耐久性の向上,ガイド光の判別能の向上,電源電圧低下に対する対策があげられる. 動物実験による最適な照射条件は発振器出力70Wで1秒問ずつの間欠照射と考えられたが,出力に関しては内視鏡先端で測定する必要があり,この照射条件は内視鏡先端出力で再確認しなければならない.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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