抄録
4種類の広視野角ファイバースコープを使用し,それらの観察性,操作性,ERCPの成績を検討した.広視野角ファイバースコープは優れた観察性と操作性をもち,一般胃・十二指腸内視鏡としても満足すべきものであった.ERCPなど近接して細かい操作を行なう場合には,超広視野角スコープ.より75度ないし80度前後の広視野角をそなえたスコープが使い易いと思われる.観察方向については,一般的には側視式スコープが使い易いと考えられたが,選択的胆管造影には後方斜視式広視野角スコープも便利な機種であった.ERCPの成功率は4機種の間に差はなかったが,従来報告されてきた成績と比較すると同等かやや優れていた.