日本消化器内視鏡学会雑誌
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手術8年後に再びIIa型早期胃癌の発生をみた悪性貧血の1例
大田 由紀子黒川 きみえ丸山 正隆渡辺 伸一郎土岐 文武白鳥 敬子小幡 裕鈴木 博孝小林 誠一郎
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1981 年 23 巻 1 号 p. 121-127

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抄録
 早期胃癌による胃切除後の残胃に,肉眼的組織学的に,きわめて類似した早期胃癌が発生した悪性貧血の1例を経験した.症例は67歳の男性で,8年前に悪性貧血と診断され,ほぼ同時に,胃体申部にIIa型早期胃癌が認められ,胃切除術を行なった.今回,貧血の再発により入院し,入院中行なった胃内視鏡検査により,残胃の噴門部直下小彎に,IIa型早期胃癌を診断し,残胃全摘術を施行した. また,家系中には,潜在性の悪性貧血と思われる胃癌例があった.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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