日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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走査電顕による胃粘膜腸上皮化生の表面構造の検討
多田 正弘飯田 洋三小田原 満斉藤 満原田 元針間 喬前谷 昇播磨 一雄東 光生富士 匡沖田 極岡崎 幸紀河村 奨竹本 忠良安部 俊夫黄 基雄
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1981 年 23 巻 1 号 p. 59-65_1

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抄録
 ヒト胃粘膜の腸上皮化生を走査電顕により観察し,その所見をmicrovilliの高さおよびその分布によって4つのTypeに分類し,メチレンブルーの吸収能およびALP,LAPの酵素活性と比較した.microvilliの高さおよびその分布の均一なものをType1に,一部の細胞のmicrovilliの高さが他の細胞に比較して差異の認められるものをType2に,microvilliの分配の疎な細胞が所々に認められるものType3に,またそういう細胞が比較的広範囲にみられるものをType4に分類した.microvilliの均一なType1,Type2においてメチレンブルー吸収能の高いものが多く,microvilliの不均一なType3,Type4においてはメチレンブルーの吸収能の低いものが多い.また,Type1,Type2には完全腸上皮化生が多く,Type3,Type4には不完全型腸上皮化生が多かった.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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