抄録
細径panendoscopeを用い,球部内反転観察とメチレンブルー染色法を併用し,100例について胃・十二指腸粘膜境界の検討を行った.粘膜境界は境界がほぼ幽門輪上にあるType Iと,境界が十二指腸側にあって境界の胃側にメチレンブルー淡染部位を有するType IIaと淡染部位を有しないType IIbに分類し,その頻度は各々18.0%,24.0%,58.0%であった.粘膜境界は胃の萎縮が軽度な例では,Type IIbが41例(83.7%)と多かったが,胃の萎縮が進むにつれType IIaからさらにType Iが増加する傾向にあった.前庭部腸上皮化生のない例の粘膜境界はType IIbが18例(75.0%)と多く,腸上皮化生の著明な例ではType Iが10例(50.0%)と多かった.十二指腸球部潰瘍18例22病変について検討したところ,20病変(91.0%)で病変と粘膜境界との距離10mm以内にあり,全例の平均距離は7.3mmであった.