日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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IIc型早期癌よりBorrmann4型に進展した胃癌の1例
- Sjögren症候群と肝硬変合併例にみられた-
水野 孝子神山 秀三松本 利彦松本 淳平松 新塩崎 安子鮫島 美子駒井 義彦
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1981 年 23 巻 4 号 p. 569-574_1

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抄録
Sjoren症候群(以下SjS)は全身病であり,各種膠原病,悪性リンパ腫,サルコイドージスなどを合併することはよく知られている. 本例はSjSにIIc型早期胃癌・甲型肝硬変を合併したが,非代償性肝硬変のため手術が不能で,IIc型早期胃癌発見3年後にBorr4型の硬性癌に進展し死亡した.SjSに胃癌の合併は稀で,欧米では1973年にThom-asが第1例目を報告,本邦でも文献的検索を行った限りにおいて自験例を含めて2例にすぎない.SjSと肝硬変・胃癌の合併はこれまでに報告はなく,且つ剖検で甲状腺線維化・間質性肺炎の合併が明らかとなった症例である.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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