日本消化器内視鏡学会雑誌
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内視鏡的ポリペクトミーにて治癒せしめ得た出血性食道平滑筋腫の1例
柴田 興彦古沢 毅有田 毅工藤 輝俊
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1981 年 23 巻 6 号 p. 814-818_1

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抄録
食道平滑筋腫は癌腫に比較して稀であり,食道平滑筋腫の内視鏡的ポリペクトミー施行例は文献的に検索し得た限り本邦では自験例を含めて12例にしか過ぎない.われわれは61歳,男性の出血性食道平滑筋腫に対し,緊急治療の目的でポリペクトミーを施行し,有効であった症例を経験したので報告する.なお本症例は9年前に胃穹窪部に胃平滑筋腫があり核出術を施行した. 食道平滑筋腫はIuにあり,1.0×0.7×0.7cm大,茎がみられ,頂部にはビランを有していた.組織学的には平滑筋腫で粘膜固有層内に限局していて完全に摘出されていた.食道ポリペクトミーの1つの適応と考えて報告する.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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