日本消化器内視鏡学会雑誌
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肝アミロイドーシス5例の腹腔鏡所見の特徴とその診断的意義
泉 並木, 服部 光治, 大宮司 有一, 蓮村 靖, 武内 重五郎
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1982 年 24 巻 5 号 p. 764-770_1

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抄録
5例の肝アミロイドーシスの症例に腹腔鏡下肝生検を施行した結果,肝内アミロイド沈着の部位の相違によって,それぞれ特徴的な腹腔鏡所見を示すことが明らかになったので報告する.アミロイド沈着は,1例では肝小葉内と門脈域の両方に広範に,また他の4例では門脈域にのみ沈着が認められた.前者すなわち肝小葉内にも沈着した症例の腹腔鏡所見は,肝全体が赤紫色調で表面は粗大顆粒状で,血管やリンパ管の拡張が著明であった.一方門脈域にのみ沈着が認められた例では,肝と腹膜との間に索状の癒着がみられる例が多く,近接すると中心部が赤紫色でその周囲を白色線維域がとり囲み,白色網目状の構造がみられ,これら2群の腹腔鏡所見に明らかな相違が認められた.なお腹腔鏡下での肝生検は生検後の監視が充分行えるため,5例とも出血の危険はなかった.肝アミロイドーシスは,肝生検以外には特異的な診断方法がなく,また肝生検によっても通常の染色による肝生検組織像では診断困難な症例も存在することから,アミロイドーシスが疑われる症例に腹腔鏡を施行することは診断上意義が大きいと考えられた.
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