日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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細径パンエンドスコープによる胃癌の診断
―とくにその性能と胃癌の早期発見について―
志賀 俊明西沢 護野本 一夫細井 董三岡田 利邦山田 耕三牧野 哲也江藤 :和美田代 義教有村 謙七
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1982 年 24 巻 8 号 p. 1215-1220_1

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抄録
胃癌の早期発見のために,細径パンエンドスコープがどの位有用であるかを,特に早期胃癌を対象として検討し,合わせて従来より用いられてきた胃内視鏡に比べ,どの位の性能を持つものかを検討した. 結論として,細径パンエンドスコープは個々細部の問題では,従来のファイバースコープに劣る点もあるが,患者に与える苦痛が非常に少なく,偶発事故もほとんどなく,また早期胃癌の見つけ出し診断では,従来の内視鏡よりも盲点が少なく優れており,性状診断,生検診断とも劣らない.以上のように近年開発改良された細径パンエンドスコープは,観察能,操作性,写真撮影,耐久性などを総合すれば,従来の内視鏡より優れており,上部消化管のルーチン検査として十分使用しうると考える.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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