日本消化器内視鏡学会雑誌
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新型大腸ファイバースコープ・CF-10Iの臨床評価
川本 一柞三崎 文夫川井 啓市丹羽 誠田中 義憲多田 正大
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1984 年 26 巻 1 号 p. 94-103

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抄録
 オリンパス光学K.K.製の新型大腸ファイバースコープ・CF-10Iの挿入性,操作性,観察能などについてF-IBWと比較しながら臨床評価を試みた.その結果,熟練者では挿入成績においてCF-10IとCF-IBWで差はみられなかったが,初心者ではCF-10Iを用いた場合の方が挿入時間が短く若干すぐれていると考えられた. 本器種はCF-IBWの諸性能をさらに改良して,より人間工学的な設計・改良がなされており,挿人性のみならず操作性や観察能,画像も良好で,熟練者はもちろん大腸内視鏡検査経験の少ない初心者にとっても取り扱いやすいスコープであると評価できた. 本器種を用いることによって大腸内視鏡検査法がよりルーチン検査に位置づけられ普及するとともに,生理学的検査,緊急内視鏡検査等の分野への適応の拡大が期待される.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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