日本消化器内視鏡学会雑誌
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Bowen病に合併した早期胃癌の1例
鈴木 豊富樫 整鈴木 利宏多田 久人金子 正幸安日 新佐藤 純一和田 潤一高橋 恒男上野 恒太郎石川 誠
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1984 年 26 巻 12 号 p. 2416-2420_1

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抄録
 74歳の女性.入院約2年前より左第4指と右下腿部に?痒感のある皮疹が出現した.皮疹は次第に増大し,近医で生検の結果Bowen病と診断され来院した.特に自覚症状はなかったが内臓悪性腫瘍合併の有無を検索したところ,胃体下部小彎に20×28mmのIIc型早期胃癌を発見し,胃亜全摘術により病理組織学的に深達度mの中分化型管状腺癌であることを確認した.よって,文献的に本邦におけるBowen病と胃癌の合併13例についても併せて検討し,Bowen病の際の消化管精査の必要性を論じた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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