日本消化器内視鏡学会雑誌
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大腸微小ポリープ(5mm以下)の内視鏡学的,組織学的検討―6mm以上のポリープと対比して―
岡本 平次
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1985 年 27 巻 2 号 p. 162-175

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抄録
 内視鏡的に切除された大腸微小ポリープ(5mm以下)1,010個の内視鏡学的,組織学的所見及び解剖学的分布を検索した.neoplastic polypは667個で66.0%を占め組織学的に大部分腺管腺腫(99.0%)であったがfocal carcinoma 4個0.6%,カルチノイド1個も含まれている.non-neoplastic polypは343個34.0%で過形成ポリープ231個67 .3%と最も頻度が大であった.その他正常粘膜63個,benign lymphoid nodule 19個,過誤腫11個,炎症性ポリープ10個,黄色腫6個,脂肪腫2個,平滑筋腫1個と種々の組織所見が得られた.これら微小ポリープは内視鏡的に橙色調であればそれだけで,周囲粘膜と同色か青色調でかつ亜有茎性であると高頻度にneoplastic polypであった(88.5%,96.0%,85.4%).neoplasticpolypの分布に関しては5mm以下と6mm以上では明らかに分布の差異が認められた.6mm以上は直腸・S状結腸に頻発していたが,5mm以下では下行結腸より深部にも61.2%が認められ,大腸微小neoplasticpolypは各部位にほぼ均等に存在していることが示唆された.大腸微小ポリープは種々の内視鏡学的,組織学的所見を呈し,癌化例も確実に存在する.従って臨床的に無視することなく発見次第切除され組織学的検索がなされるべきであろう.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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